Witch通信

Hair make labo Witch ヘアメイクカンセラーYuko の研究日記

パーソナルカラーのルーツ

色彩を扱う職業として「カラーリスト」または「カラーアナリスト」など、誰でも耳にしたことがあると思います

この場合の「カラーリスト」はその人自身に似合う色、つまり「パーソナルカラー」を発見、判定または分析(アナリシス)し、アドバイスする仕事として位置づけられ、注目されています

もともとこの「パーソナルカラー」の考え方のルーツは古く、ヨーロッパの伝統的な教養のひとつとして、母から娘に受け継がれた「淑女の身だしなみ」といわれるものと思われます

たとえば、ブロンドの髪にすみれ色の瞳の娘には、その瞳の色が美しく映えるようにと母親がすみれ色のドレスを選んだり、また、褐色の髪に鳶色の瞳の娘には、明るい橙色のドレスがふさわしいなどなど エリザベス・バーリスネイヤー著「カラー・アンド・デザイン」では、髪の色を重視して洋服はその同系色(アナロジー)か対象色(コントラスト)を選ぶように・・・と書かれていて、瞳や肌の色年齢などを考えトータルなバランスでお洒落をするように、と、説いています

・・・ですが、これは1935年に書かれたもので、現代の様子とはちょっと違っています(80年以上も前です)今では、ヘアカラーで好きな色に髪の色を変え、カラーコンタクトを入れて瞳の印象も変えることが出来、肌も化粧品の力でずいぶんと変化させることが可能です

20世紀に入りドイツのデザイン学校バウハウスの色彩の教授、ヨハネス・イッテンは「パーソナルカラー」はその人が好む配色や色彩は、その人の外見的特長や性格と一致するという規則性を発見するのです

この考え方をアメリカに持ち込んだのがフェイバー・ビレンです

ビレンは「あらゆる色彩には2つの表情がある」と考えました

暖色の赤にも暖かい表情を持つ赤と、冷たい表情を持つ赤があるということです

寒色の青にも暖かい表情を持つ青と、冷たい表情を持つ青があるというのです

人間にはこのどちらかのグループの色と「調和」すると考えたのです

これはイッテンの色彩心理(色と性格のかかわり)を発展させ、システム化してわかりやすくしようとしたもので、この考え方が次の世代に受け継がれていきました

アメリカではすでに色彩を利用してカラーマーケティングの分野が発達しており

デザイナーやカラーコンサルタントといった仕事も注目されて、アメリカの不況を活況に導いたといわれました

それを企業に応用したものが「コーポレート・アイデンティティ」です

特徴のある覚えやすい色彩や配色を、広告などで長期にわたり繰り返し使い、沢山の人に企業の存在を覚えてもらうという戦略です

コカコーラやマクドナルドなどが代表例です

この戦略での効果は「同じ色を繰り返し使う」事による記憶率の高さ、ということでした

特定のイメージの定着に高い効果があるということです

それを「人」に応用すると・・・特定の色を繰り返し身に着けることで、その色を通して多くの人に記憶されます

さらに、その色がその人のイメージにぴったりと合っていたなら、その効果はさらに倍増するでしょう

明るいグリーンがイメージカラーの都知事のあの方も、とてもうまく効果を上げていらっしゃるようです